こんにちわ。東住吉区 針中野にあります小林歯科医院です。
今回は、『ステファンカーブ』だから虫歯になるんだ!!! について、お話させていただきます。
ステファンカーブとは・・・
お口の中のpHの変化を表したもので、虫歯の機序がとてもわかりやすく表した図なのです。
通常のお口の中の状態は、pH7前後で中性です。
しかし、食事をするとこのpHが低くなり酸性に傾きます。
お口の中のpHが低くなり酸性に傾くと、なぜいけないのでしょうか???
それは・・・
歯の表面を覆っている部分(エナメル質)は、pH5.5くらいから溶け出します。
これを『脱灰(だっかい)』と言います。
虫歯は脱灰が続いて続いて続いて・・・起こると思ってください。
ですが、
通常はpHが低くなっても、唾液の働きによって修復が始まります。
唾液には、酸性やアルカリ性などに傾いた状態を中性に戻す「緩衝作用」という働きがあります。
この緩衝作用により、エナメル質が溶けるまで酸性になったお口の中も、しばらくすると元の中性に戻ります。
さらに唾液中の成分が溶けたエナメル質の修復を行う『再石灰化』が行われます。
なので、歯は再石灰化が起こるのでむし歯になることはありません。
日々の生活で、私たちのお口の中は
「食事をする」→ 「少し歯が溶ける」→「再石灰化で歯が修復される」→ 「再び食事をする」・・・
というサイクルを繰り返しています。
しかし、
間食をしたりダラダラと食事をすると、どうでしょう。。。
図のように、常にpHが5.5を下回り脱灰し続けてしまいます。
「食事をする」→ 「少し歯が溶ける」→「食事をする」→ 「少し歯が溶ける」・・・
唾液が中性に戻そうとしますが、中性に戻る前に飲食をしてしまうとこのようになってしまいます。
そうなると、再石灰化で歯が修復されるのが出来ないので、むし歯が発生してしまうのです。
食事をとる時間やタイミングに気を配り、また、食べた後はしっかり歯磨きをしてpHをできる限り中性に保つように気をつけておくことが、
虫歯予防につながります。