歯ブラシに血が付くというのは思っているより危険!?|ブログ一覧|大阪市東住吉区の歯科・小児歯科なら小林歯科医院

歯ブラシに血が付くというのは思っているより危険!?

歯ブラシに血が付くというのは思っているより危険!?

東住吉区 針中野にあります小林歯科医院

歯科衛生士の熊本です。

昨日は、歯周病のセミナーに参加してきました。

大阪大学の予防歯科学の天野敦夫教授と私の歯周病の師匠である山本浩正先生のご講演です。私はこのお二人からたくさんの事を学ぶことができました。お二人ともとっても難しい学術を分かりやすく楽しく教えてくださるからです。昨日も大阪ノリで笑いの絶えない、でもとっても情熱を感じる時間を過ごすことができました。

「歯周病」というのはギネスに認定されている「世界的にもっとも多くの人が罹っている感染症」といいます。歯周病を発症し、進行させる菌というのは大まか分かってきているようです。

数ある歯周病菌のなかで「極悪菌」がいて、その菌は“血にふくまれる鉄分”を栄養にして増えていくそうです。「歯ぐきから出血している」ところでは、その極悪菌が数千倍に増えて歯を支える歯ぐきや骨を減らしていきます。出血するというのは歯周病の始まりではなく、「炎症で歯ぐきの粘膜がもろもろになっていて、鉄分でたくさん増殖した極悪菌が身体の中と外を行き来している」という事になります。

とっても恐ろしいことです。

歯周病菌が人の身体をコントロールしているということで、私たちは人(の身体)が歯周病菌をコントロールするように仕向けていかなくてはいけません。

では、何をしていけばいいのでしょうか。

それは特効薬があるわけではなく、ただただシンプルなことを行う事です。

①菌の数を減らす(増やさない)→簡単なようで難しいのですが、方法は二つです。歯ブラシできちんと歯垢を落とすことと、歯石や歯ぐきの中などご自身では出来ない所を歯科で治療することです。

②健康な身体を作る→菌に抵抗できるだけの身体作りをします。疲れをしっかり取り、栄養を摂り、ストレスを発散します。

最近個人的に思うのは、新しい薬や新しい治療方法に敏感になりすぎて本来の身体の「治そうとする力や心」をおろそかにしていなかということです。地味だし、続けることはなかなか難しいのですが、きちんとは磨きをして、疲れをためず、時々かかりつけの歯医者(歯科衛生士)に行ってさえすれば極悪とはいえ菌のことなんて怖いものではありません。